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#台湾キャニオニング遠征
入山4日目
今日も雨
いよいよ渓谷に入る。
あれほどの大渓谷も最初はなだらかな草原から始まった。

美しい池塘を超えた所から突如ガレ谷が出現
すでに水量豊富。

40°ほどの急傾斜の巨岩帯を時折現れる滝の懸垂下降もまじえて下っていく。
高低差で500mほどあっただろうか。
この部分の通過に半日かかった。

早速現れた見事な連瀑帯


岩盤を深く掘り抜いた逃げ場の無い連瀑帯。
入る時に雨が強まり嫌な予感がしたが、
やはり水の色が濁り水位が増してきた。
ヤバい!
とりあえず少しでも高い場所に避難せねば。
しかし大西さんは落ち着き払って
「これぐらいならまだ大丈夫」
たしかにまだ集水域の広さはたかが知れているから大増水は考えにくい。
結局それ以上水が増えることはなく、
無事ゴルジュを抜け河原状になった所でビバーク。

標高を下げたにも関わらず気温も水温も10℃
雨で焚き火も出来ず寒い夜だった。
#キャニオニング#滝#渓谷#初下降#探険#自然#海外遠征#taiwancanyoningexpedition #expedition#explore#canyoning#firstdescents#adventure#nature#waterfalls
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「11月にケイビングって寒くないですか?」
よく聞かれます。

実は洞窟の中の温度は一年中ほとんど一定です。ほぼその地域の年平均気温になるようです。

11月だと外気温よりむしろ洞窟の中のほうが暖かく感じます。
(どちらかというと一年中涼しいというのが正解です。)

それから、わくわくアドベンチャーがツアーを行う洞窟の中には水流があり、多少なりとも体が水に濡れます。場所によっては身長より深くて泳ぐような部分もあります。
画像を見て心配される方もいらっしゃるようですね。
でも心配いりません。つなぎの下には分厚いウェットスーツを着込んでいますので、洞窟の冷たい水に浸かっても平気です。またウェットスーツの浮力により体は強制的に浮きます。
このへんの事情はキャニオニングと同じですね。

いずれにせよ、季節による条件の差はありません。ケイビングは本来一年中楽しめるアクティビティなんです。

皆さん安心してご参加ください。
2011.09.05 水が引いて
台風12号が去って2日目
熊野川の水位が常識的なレベルまで落ち着いてきました。
(といっても普段の穏やかな流れとは大違い。いまだまっ茶色の濁流ですが。)

ベース前の道路のガードレールに大きな流木が引っかかっています。
20110905-3.jpg
川の水面は画面下端よりさらに10m下。
昨日は通常水位より20mも増えていたんですね。
地元のお年寄りも「こんなの初めて。伊勢湾台風よりひどい。」とおっしゃってました。

昨日まで水没していた部分が歩けるようになったので流された備品を捜索しました。
ベースの周りはあふれた水が大きな渦を巻いていたようで、何百メートルも上流側から備品がでてきます。
水に浮かない重い物が数百mも移動していたのでびっくりです。

半日探してある程度の回収に成功しました。
20110905-6.jpg
しかし肝心要のウェットスーツは見つからず。やっぱり水に浮くものは海まで流されてしまったようです。

午後からはベースの片付け
中は泥と流木が流れ込んで滅茶苦茶。
20110905-1.jpg
流木や残った備品を運び出し、ひたすら泥を掻き出していきます。

すぐにがれきの山ができました。
20110905-4.jpg

水を含んだ壁は触ると石膏ボードの部分は崩れ、合板の部分は際限なく剥がれていきます。

途中から、掃除というより建物の解体になってきました。

夕方でとりあえずこの日の作業終了。

避難所にもどると1世帯ペットボトル1本の水配給が行われました。
新宮市内は固定電話不通。携帯もアンテナ設備がやられたのか、エリアがひどく限定されてしまっています。
幹線道路は寸断状態。町の復旧自体にまだ相当の時間がかかりそうです。

渓谷の状態もかなりの変化が予想され、ツアーの速やかな再開は現状では非常に厳しい状態です。

今後の開催につきまして、早急に決定してお知らせいたしますので、いましばらくお待ちくださいます様よろしくお願いいたします。




2011.09.04 ベース水没
昨夜はみるみる水位が上がる中を水没した道路を突っ走って辛くも脱出成功。
近くの小学校に無事避難することができました。

朝になって雨が落ち着いてきたのでベースの様子を見に出かけました。
道路が封鎖されているので車を止めて徒歩で向います。

すると
20110904-2.jpg
予想以上に水位が上がった痕跡が

ベースに着いてみるとまだ少し水に浸かっています。
20110904-1.jpg

そして内部は
20110904-4.jpg

水は一階の天井まで達したようです。

流れてきた丸太がシャッターや窓などあらゆる開口部を押し破り、中の荷物は全て流されていました。

念のため2階の階段踊り場に避難させていた家電製品も跡形もありません。

オフィス・キッチンの設備や備品はもちろん、ツアー用の装備も大半が流されていました。

建物自体もなんとか原形をとどめている程度、とても直せそうにありません。

うちはまだいいほうで、近所の建物は土砂崩れで倒壊。行方不明者もでているようです。

洪水のあまりの威力にびっくりです。

しかたなく、まだ使えそうな物を回収して避難所に戻ってきました。

市内は道路・通信網が寸断され、全域断水状態。災害派遣の自衛隊車両とヘリが飛び交い騒然としています。

復旧までにはまだ時間がかかりそうです。


そういうわけで当分ツアーができそうにありません。
失った装備を調達できなければ、今シーズン全ツアー中止の可能性もでてきました。

今後の方針につきましては近日中にお知らせしますので、しばらくお待ちください。
皆様には大変ご迷惑をおかけしますが何卒ご理解よろしくおねがいいたします。
2011.09.04 避難
とうとうベースに浸水しはじめました。
ひとまず避難します。